単式ボールタップ
1つのレバーで浮玉の浮力を増幅し、
止水する力を生み出します。
部品点数が少なく、シンプルな構造になります。
複式ボールタップ
2つ以上のレバーで浮玉の浮力を増幅し、
止水する力を生み出します。
・単式に比べて、浮力を増幅する倍率が大きくなり、
  小さな浮力で止水します。  単式に比べて
  小さな浮玉かつロッドを短く設計することができます。
・単式に比べて、水面の波立ちによるボールタップの
  振動が発生しにくくなります。

流量と製品の大きさ

上に書いた通り、単式ボールタップに比べて複式ボールタップは構造全体をコンパクトにすることができます。製品の大きさがどれぐらい異なるかを見てみます。
まず、ボールタップの流量に大きく影響する部分を説明します。ボールタップの流量は、「シート部」と呼ばれる「水の流れる穴」の大きさが大きく影響します。シートの穴を大きくすれば流量が増加しますが、止水時により強い力が必要となります。
ここまでの説明をまとめると、次のような関係となります。

流量を大きくする → 止水のために必要な力が大きくなる → ボールタップの構造が大きくなる

そこで、複式ボールタップの構造を採用すると、単式ボールタップに比べて大きな止水力を得ることができますので、比較的小さな構造で大きな流量を得ることができます。
弊社の「ステンレス製複式ボールタップWBS13」を題材にして、具体的に、単式ボールタップと複式ボールタップとで、流量および製品サイズの差をシミュレーションしてみます。
以下の①~③は問題形式となっていますので、予想してから答えを開いてみてください。

問題① 流量の違い

複式ボールタップWBS13と同じ長さのロッド、同じ大きさの浮玉を使用して単式ボールタップを製作した場合の流量

単式ボールタップの場合、類似寸法の複式ボールタップに比べて止水力が小さくなりますので、製品として得られる流量は小さくなります。流量の差はどれぐらいでしょうか?

 ⇒ 答えをみる(ここから答えの画像が開きます。)
 
問題② 浮玉サイズの違い
上の①では、複式ボールタップと類似構造の単式ボールタップでは、得られる流量が小さくなると説明しました。①の単式ボールタップの浮玉を大きくして大きな浮力を得られるようにし、止水力を大きくすれば、元の複式ボールタップと同じ流量の単式ボールタップが設計できます。その時に必要な浮玉の大きさはどれぐらいでしょうか?

 ⇒ 答えをみる(ここから答えの画像が開きます。)

問題③ ロッド長さの違い
上の①では、複式ボールタップと類似構造の単式ボールタップでは、得られる流量が小さくなると説明しました。①の単式ボールタップのロッドを長くして、てこの原理で止水力を大きくすれば、元の複式ボールタップと同じ流量の単式ボールタップが設計できます。その時に必要なロッドの長さはどれぐらいでしょうか?

 ⇒ 答えをみる(ここから答えの画像が開きます。)
 

ボールタップ製品の説明(入門編)の動画を掲載しています